陶器の知識 磁器

普段使っているときはあまり意識しませんが、陶器と磁器は違うものです。それぞれ特徴が違い、知らずに使っていると破損してしまうこともあるので注意が必要です。お気に入りの器を長く使うためにも、基本的な違いについてしっかりと認識しておきましょう。見分けるには、「高台の色と手触り」「薄さ」「釉薬のかかりかた」がポイントになります。

陶器は粘土でつくられる器です。「土もの」とも呼ばれます。少し水を吸う性質があり、光は通しません。高台は茶褐色でザラザラしています。全体的に分厚いものが多いのも特徴です。また、釉薬のかかり方にも大きな特徴があります。土でできているので、釉薬のかかり方にムラができます。それが「同じものが2つとない」という、大きな魅力を生んでいるのです。

磁器は石でできています。光は通しますが、吸水性はありません。土ものに対して「石もの」と呼ばれます。高台の色は透明感のある白色で、質感はしっとりと滑らかです。石でできているため硬さがあり、薄い器が多いのが特徴です。中には厚みを出しているものもありますが、弾くと澄んだ音がするためそこで判別することができます。磁器はほぼ均一に釉薬がかかるため、風合いが出ません。その魅力は釉薬のかかり方ではなく、器の形や絵付けの美しさにあるのです。

磁器

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