陶器の知識 歴史

陶芸の経験が全くない方でも、とりあえず陶芸は粘土を使って陶芸品を作るということは知っているのではないでしょうか。ただ、単純に粘土と言っても、その形状や質は実に様々です。幼少時代に遊びで触れたことのある固い質のものから、まるでセメントのようなドロドロしたもの、あるいは砂利が混じっているものや砂のようにざらっとしたものまであります。

基本的には大きなものを作る場合は硬めの粘土を使用することが多いです。また手捻りにおいては柔らかめの土を使用することが多いです。簡単に言えば幼少時代に行う粘土遊びの延長と言えるかもしれません。もちろんしっかりしたものを作るにはかなりの技術が必要です。粘土には約25パーセント程度の水分が含まれているものが作業しやすいとされています。

その為、実際には乾燥した土1キロを細かく砕いて、そこに水を少しずつ加えて練っていくことで硬さが調整された理想的な土を作り上げていきます。これこそ陶器を作るうえで一番重要な過程と言われています。そして形を作り焼き上げた陶器は、ほとんどの水分は飛んでいます。昔からほとんどの陶器はこの方法で作られており、非常に歴史のある作業手順となっています。